しかし、紛れ込んだライブハウスの舞台に立っていたのは、
“SAHORIDER”
という名のSAHOだった。
しかも「vol.1」と題したステージ。
つまり、ここから始まる、ということか。
僕は戸惑った。
そんなところに僕みたいなのが居ていいのか?……
だが、ステージの上のSAHOは、そんな戸惑いを持った僕とは無縁のところにいた。
そうだ。僕は改めて表現者としての彼女を思い出したのだ。